看護部
「理念のおはなし」
出島病院は、2020年に一般病棟を廃止し緩和ケア病床を増床、長崎県では初めての37床の独立型緩和ケア病院になりました。緩和ケア認定看護師、がん性疼痛看護認定看護師を含む経験豊富な看護師が緩和ケアを実践しています。
日本ホスピス緩和ケア協会の基本方針の中に、「痛みやその他の苦痛となる症状を緩和する」、「最期まで患者さんがその人らしく生きてゆけるように支える」とあります。
その基本方針を受けて、「すべては患者さんとご家族のために ~寄り添い 共に よりよく その人らしく~」と病院理念を掲げて、患者さん・ご家族の希望を尊重し、寄り添った緩和ケアを提供しています。
「寄り添う」ということの意味は、そばにいること、気持ちが側にあることと解釈できますが、簡単なようでとても難しいものであります。患者さんの価値感やご家族のありようはさまざまであり、その人生を尊重し多様なニーズを支援するには豊富な経験が必要となります。また、病気による身体的な痛みはもちろんのこと、精神的、社会的、スピリチュアルな苦痛を全人的苦痛として捉え、緩和できるようにケアしていくプロセスの中で、豊かな人間力が必要となります。
そのことから、「患者さん・ご家族のナラティブを尊重し、全てのいたみに対し根拠に基づいた緩和ケアを提供する」と看護部理念を掲げています。
患者さん・ご家族と出会ったその日から私たちの緩和ケアが始まり、さまざまな物語とそれぞれの願いから日々学ばせていただいています。
社会医療法人 春回会 出島病院
JNA認定看護管理者
看護部長 菅 多恵子
緩和ケア病棟
*緩和ケア病棟では、節分、雛祭りやクリスマス会など季節に応じたイベントを、患者さんと一緒に季節を感じながら実施しています。
*ゲージに入る大きさのワンちゃんやネコちゃんは面会でき、ペットとご家族の時間が有意義に過ごせるよう工夫しています。また、患者さんやご家族のご希望があれば、多職種と連携をとり外出・外泊・退院支援を積極的に行っています。
*入院中はCDラジカセやDVDプレーヤー持参も可能で、自宅にいるときと同じように過ごせるように工夫しています。病室には、写真を飾ったりすることができます。
*お誕生日には、お誕生日カードを準備しお部屋の飾りつけをしてスタッフ全員で歌を歌います。ご家族と一緒に写真撮影を行います。
*だしをしっかりとった食事や、おかまで炊いたごはんが大好評です。季節に合わせた行事食も楽しみです。
*コロナ禍でも、面会の工夫をしています。なかなか帰れない県外のご家族には、ZOOM面会なども実施しています
季節のイベント | |
2月 | 節分👹 |
3月 | ひなまつり🎎 |
5月 | 節句🎏 |
7月 | 七夕🎋 |
10月 | ハロウィン🎃 |
12月 | クリスマス🎄 |
外来
当院の外来では、病気や治療に伴うからだの症状や気持ちのつらさを医師・看護師・薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカーが協力しながら症状緩和を中心に患者さんご家族をサポートします。患者さんやご家族のつらさを和らげるために院内外の専門職と協力・連携して提供しています。