平成24年10月に無呼吸症候群の診断を受け、CPAPによる治療を開始しました。当時の体重は86kg (身長181cm)でした。その際に『CPAPによる治療も有効ですが、基本的には体重を落とすことが大切です』と指導を受け、『1年間で10kgを落とす事を目処にしましょう』と指導を受けました。その後2ヶ月に1度検診を受けましたが減量の努力をしていなかったため、体重はさほど変化しませんでした。
平成25年4月に職場が転勤となり、今までの職場以上に運動不足になる環境になりました。6月に職場の健康診断を受診した結果、体重は88kgに増量、血液検査の数値もかなり悪くなっていました。このままではいけないと感じる日々を過ごしていました。
8月に30年ぶりの大学の同窓会に参加しました。その際「○○君(私の呼び名)は随分変わったね。昔はかっこよかったのに」と言われ、私は「頭が薄くなった」ことだろうと思い、「仕方ないさ」と応えました。しかし、その人は「違う、体型のことだよ」と言いました。確かに大学時代はバスケットボールや他のスポーツをしていたので、当時の体重は73kg位で当然ながらお腹も出ていません。それが今ではメタボ体型でどうみても元バスケット選手ではなく、元柔道選手にしか見えない体型です。この言葉に「よし、次に会う時にはしっかりダイエットして、昔の姿を見せてやる」と酒の勢いもあり、応えてしまいました。
元来負けず嫌いな性格ですから早速ダイエットに取り組みました。まずは摂取カロリーを抑えること、そして適度に運動することを心掛けました。朝食はご飯を摂らずに野菜サラダのみ、昼食は外食が多いので出来る限り腹八分目で押さえ、油物を控えました。夕食は酒の席が多いのでつまみのとり方を考えたり、ビールは1杯にして後は焼酎にすることや、食べ方の順序も野菜から初めに食べて、出来る限り油物を避けました。さらに運動ですが自宅から職場まで4kmほどありますので歩くことから始めました。そして週2回は4km以上走ることも行いました。
その結果、1ヶ月で4kgはすぐに落ちました。その後やや停滞しましたが3ヶ月で8kg減り、70kg台に突入しました。こうなればダイエットが面白く感じてきました。その後も運動と食事で、半年で10kg程体重を落としました。食事や運動を継続しましたので、現在1年余りですが約15kgの減量が出来ました。
周りの人からは急激に痩せたので、どうかしたのかと言われますが、自分自身は食事と運動で体重を落としましたのですごく体調が良い状態です。ちょっとしたきっかけでしたが大きな減量が出来たことに喜んでいます。しかしあれから大学の同窓会は行われていません。次会う時までは現状の体型を維持して会った時に感謝しなければなりません。
この方は睡眠中1時間当たりの無呼吸の回数(AHI)が当初27.6回/時だったのが、ダイエットにより3.4回/時まで改善されました。ダイエットがCPAP卒業の一番の近道ですが、無理なダイエットは体にもよくないので、自分に合ったダイエット法を見つけ、時間をかけて減量することが大切です。また当院で栄養指導も行っていますので、「食事の内容をチェックしてみたい」など興味のある方はスタッフに声をかけて下さい。特に脂肪肝や脂質異常症、高血圧をお持ちの方は食事の管理など重要ですので、一度受けられてみませんか。